2016年06月14日

て子どもたちを誘った

て子どもたちを誘った
小学生の頃 まだテレビはごく少数の家にきりなかったから
紙芝居のおじちゃんが来るのが楽しみだった
おじちゃんは 拍子木をカッチカッチと鳴らして子どもたちを誘った
当然もうずいぶん前のことだから 
紙芝居の内容は全く覚えていない
いろいろなお話の続きが見たくて集まった覚えだけである
お菓子を少し買い それを食べながら始まるのを待っていた瘦面方法
「おじちゃーん あの子タダ見だよう」
と教える子がいた
その指の先を見ると 少し離れたところに一人の少年が遠慮しがちに立っていた
おじちゃんは
「いいよ いいよ」
と言って紙芝居を始めた
子ども相手に ごく僅かのお菓子を売って生計を立てていたおじちゃん
腹立たしく思ったに違いないのだが
それはおくびにも出さず 紙芝居を続けていた
少年は 多分声だけ聞いて 絵は見えなかったと思うのだが
それでも満足しなければならない
そんな悲しい時代だったなあ とこの頃になって思う懷孕前準備
紙芝居のおじちゃんは一人ではない
時には 二人がはちあわせになることがあった
人気のあるほうに子供たちは集まり 
他方には 誰も行かなかった
子どもたちは 厳しい批評家であり
誰はばかることなく 残酷にもそれを実行に移した
おじちゃんたちは 1日中働けるわけではない
子ども達が学校から帰って 夕飯になるまでの僅かな時間だけが勝負である
だから タダ見の子がいたり 商売敵に出会ったりすれば 
即 生活にかかわってくるから いやな顔もしたくなるのだろうが
なんだか達観したような そんな顔をしていた気がする


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Posted by manmk at 18:33│Comments(0)阳光
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